うるせえよ、馬鹿野郎

航海士にして後悔士。子育てとか禁煙とか映画とか。つまるところ備忘録。

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娘氏観察日記〜vs鍋掴み編〜

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小さな子供というのは見てて飽きない。思いもよらない発想で人生を楽しんでいる。その辺にあったどんぐりが素晴らしい宝物で、道にあった石ころが何者にも替えがたい宝石だ。草むらの虫や、電柱に留まる雀は友達である。些細なものでも価値を見出し、本来とは違う楽しみを見つけるのは、何を見ても新鮮な子供ならではの美徳である。そして当然、それはうちの娘にも当てはまる。

娘に色々なおもちゃを買い与えてみた中、彼女の1番のお気に入りはハンドパペットだ。生まれてすぐからずっと好んでいるおもちゃである。しまじろうとペンギンのパペットを彼女は1歳のころから常に手元から離さない。乳児の時は僕らが、最近は彼女自らが手に嵌めて遊んでいる。雨の日なんかはずっと一人と2体で何かしら遊んでいる。もはや彼女達は姉弟のようなものなのだろう。そして最近、彼女たちの輪の中に一匹の猛獣が加わった。

そう、鍋掴みのイノシシくんだ。

イノシシくんは凶暴だ。シリコン製の強靭な肉体はしまじろうのパンチやペンギンのくちばしを寄せ付けない。デュプロのミッキーは圧倒的なサイズ差に為すすべもない。あっという間に娘のおやつを奪っていく。奪ったところで結局は彼女の手なのだから、勿論おやつを食べるのは変わらない。別に問題ないはずなのだが、それでは散っていったしまじろうやペンギン、ミッキー達に顔向けできない。仇討ちを決意した彼女は助っ人を頼むことにした。

我が家で一番強そうなオモチャ。そう、お父さんのプラモデル達である。様々な武装を持ったロボット達を操り、彼女はイノシシ討伐へ向かう。当然ながらイノシシは手強い。当たり前だ。苦戦しているのは彼女の右手で、させているのは左手である。武器は壊れ、腕はもげ、なお戦い続けるロボット達。ようやく戦いが終わった時、そこに勝者はいなかった。ただ虚しさのみが残るのだ。3歳にして諸行無常を悟った彼女なのだった。

問題なのは壊されたプラモデルの中に、もう手に入らないものがいくつか含まれていたことである。

畜生。