うるせえよ、馬鹿野郎

航海士にして後悔士。子育てとか禁煙とか映画とか。つまるところ備忘録。

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ぶどう味はお父さんの味

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我が家において、ぶどう味はお父さんの味。つまりは僕の味である。どういう経緯でこうなったかといえば、僕の晩酌のせいだ。

最近ウチの子は物の用途や由来に強い興味を示すようになった。

「これはどうやって使うの?」

「これは何でできてるの?」

僕や妻が何かしらの作業中にやってきてはそんな質問を連発している。我が子の知的好奇心の芽生えを喜ぶばかりだが、時々へんな着地をしている時がある。今回もそのケースだ。

そもそもの発端はワインだ。

以前も書いたが、僕は最近ワインを飲んでいる。ほぼ毎晩飲んでいる。寝る前の細々した作業をこなしながらのナイトキャップだ。そしておやすみを言いにきた娘が例によって聞いてくるのだ。

「おとーさん、わいはなにでできてるの?」

なんと愛らしい生き物だろう。まずワインと言えてない。「わい」だ。舌足らずなのがまたいい。その場で抱きしめて撫で回したくなるのを抑えて、僕は威厳をもって答えるのだ。

「ワインは葡萄から出来るのだよ」

おそらくその表現は人に見せられないくらい緩んだものである。基本的には目つきの悪い僕だが、この瞬間だけは恵比寿顔である。

そんなやり取りを数日ほど続けたある日、我が子は意外な行動をとり始めた。帰宅するとデスクに山盛りの飴玉がある。そういえば先日、フルーツのキャンディを買ってやったな、なんてことを思いながらよく見ると、全部紫色である。ぶどう味だ。

娘が自慢げにやってきて

「おとーさんにぶどうをえらんであげたの!」

なんていうもんだからもう見ると悶絶ものである。

今までのやり取りの結果、彼女の中の僕は「ぶどう大好き人間」になったらしい。それからというもの、彼女はひたすら僕のデスクに色々なぶどうを置きにくる。ぶどうの載ったスーパーの広告、絵本、粘土で作ったぶどう。ぶどうに関するものならなんでもだ。おかげでデスクの周りが全体的に紫色である。ああもう。

 

ちなみに彼女はしばらくの間、かまぼこを「おとーさん」と呼んでいた。理由は我が家で僕しかかまぼこを食べないからだ。まぁどうでもいいことだが…。